第8回大会

2回戦第一試合

戦う黒いダイヤモンド・国産オオクワガタ

VS

黒い機動要塞・コーカサスオオカブト短角

 

 2回戦の初戦は今大会の最注目選手・短角コーカサスの登場だ。

 

 私は、我が友・konaちゃんのHP「昆虫ノート」の動画コーナーを毎回楽しみにしている。今週(3月第3週)は短角コーカサス対決だ。その動画、そしてkonaちゃんがIWGP掲示板「THE必殺技」スレッドに寄せてくれた短角コーカサスのバトル動画。

 闘志、パワー、多彩な技。短角コーカサスもまた、素晴らしいバトル甲虫であることを教えてくれる。

 その三本(四本?)のツノは、同種対決だとさらに機能して、見事に敵をとらえている。

 

 1回戦、ミドル級最強虫・パラワンを撃破したことでも分かるように、ミドル級ファイターにとってはその大きさとパワーは脅威である。

 もし、同等の体格であればパラワンの勝ちであったかもしれないが、甲虫の世界では「大きいことはいいことだ」なのである。

 

 「大きいことはいいことだ」それは真実である。

甲歯力研究所の「瞬間顎力最大値特集」を見て驚いたひとも多かったのではないか。教授の天才に私もびっくり。

一部を引用させてもらうと、

「筋肉の力はおよそその断面積に比例すると読んだことがあります。
例えばエキスパンダーのバネが一本の時に対して二本並列に付ける時では強さが二倍になることと同じですね。
少し強引な仮定ですが、筋肉の断面積はおよそ頭の断面積に比例すると考えられます。すなわち同じ形のクワガタならば体長比(=頭幅比)の二

乗倍です。
これらのことから筋力が体長比の二乗倍になるとして、その力がこれまた体長比分だけ顎の支点から遠くなった力点に働くことで、顎周囲のシステ

ムが発生する力(トルク)は体長比の約三乗倍となるのではないかと考えています。
そして顎先力は、そのトルクを再び顎長比で割ることになるため、結果的に体長比の二乗倍の数値に近くなるのではないかと思っています。」

 

 前回、私はコーカサス短角VSパラワンのレポートで、何かの本で読んだうろ覚えの話を元に、「体長の増加ほどにはパワーは増大しない」と書いた

が、実は全く反対だったのだ。前言撤回。顎先力は「体長比の二乗倍」、そして甲虫のパワーは「体長比の三乗倍」なのだ!!

 

 実際のバトルで見られる現象にピッタリ一致する。ほんのわずかな体長の違いが、絶大なパワーの違いになる。

 65ミリのクワガタと、同種の70ミリのクワガタでは、天と地ほどのパワーの違いがある。データの裏付けもあり、子供おやじさんの理論こそ真実を突

いている方程式なのだ。

 

 

 巨大な肉体には強大なパワーが宿る。

 巨大な肉体と、強大なパワーを誇る短角コーカサスが迫る。

 

 前回大会準優勝で、インターメディアにすら善戦した「戦う黒いダイヤモンド」オオクワガタは、甲虫要塞・コーカサスを攻略できるか!?

 

 ゴングが鳴る。

 

 上下に体を揺らしながら、コーカサスが接近してくる。

 オオクワガタはじっとしている。

 

 ロボコン・ジャブを繰り出し、オオクワガタを叩くコーカサス。

 

 のそのそと動き出したオオクワガタが、攻撃に転じる。

 

 「あんまりナメてくれるなよ、デブちん!!」とばかりに、必殺のオリエンタル・スクレイパーを爆発させる!!

 

 そのパワーは強烈。

 つの三郎を簡単に撃破した技で、「大きなつの三郎」コーカサスをも投げ捨てんと、頭を挟み込む!!

 

 

 ぐいっと力を入れるオオクワガタ。

 

                                                ロボコンパンチでオオクワを挑発するコーカサス。

 しかし・・・。

 

 ドゴン!!と来たー!!

 死のパオー来訪者・パオー・メルティッティング・フェノメノン!!

 

 パオ〜〜〜〜〜〜ン!!黒いアフリカ象の鼻が、オオクワガタの身体を突き上げる。

 

 

 

  必殺技を仕掛けていたはずのオオクワガタが、雷で打たれたかのようにガクンと体を浮かせられる。

凄まじいパワーを感じ取ったオオクワは、その瞬間に慌てて撤退を開始。

 

一回戦のパラワン戦の再現だ。

オオクワの闘志が、コーカサスの一撃で突然死。

 

 

 

でっかいことはいいことだ。

短角コーカサス、強豪を連破して3回戦へ驀進。

 

 

                                       

 

                                                 オリエンタル・スクレイパーが直撃するが・・・・・・。

 

 

 

 

2回戦第二試合

無敵の甲虫空母・ホーペイオオクワガタ

VS

ネグロスの長距離カノン砲・インターメディアツヤクワガタ

 

最強対決再び。

モー虫最強の両者が、三度目の対決に臨む。

 

初対決は最初からやる気がなかったホーペイが簡単に撤退したので、数のうちに入らないが、前回大会の対決は極めて激しいものとなった。

パワーで優ったホーペイだが、インターメディアのしぶとさとしつこさに根負けし、逆転負け。

今回はどうか。

 

 

リングに登場すると、お互いしばしのにらみ合いが続く。

甲虫バトルではこういった局面がよく発生する。

オオクワ、ミヤマはもちろん、カブトやギラファ、フタマタ、アルキデスと、多くの甲虫が放っておくとこの状態でにらみあい続ける。

何もしなくても襲い掛かる傾向があるのが、ワラストンやインターメディア、オオヒラタの類だが、彼らにしてもいつでもいきなり襲い掛かるわけではない。

にらみ合いが長く続くときは、得意のハブラシ誘導を行なう。そのままにらみあわせておくと、どちらかが撤退行動に移ってしまう可能性が、少なからずあるからだ。

レポートでは、にらみあいやハブラシ誘導の部分を割愛する場合も多い。書いてもつまらないからだ。

今回もまた、「そろそろハブラシ誘導か?」という感じになりつつあった。

1回戦は素晴らしいファイトで、大型選手のアトラスBを一方的に降した甲虫空母だったが、今回はちょっとナーバスになっている感じだ。

 

 

ハブラシを出そうか、というタイミングでカノン砲が動く。

ワッサワッサと前進。照準はもちろん甲虫空母だ。

驚いたように立ち上がり、迎撃体勢を取るが、そこにカノン砲が無神経になだれ込む。

 

浮き足立った甲虫空母の下に入り込んだインターメディアは、思い切り必殺のシュツルム=ファウストをぶち込む!!

 

 

あわてて下がろうとするホーペイの胴部にシュツルム=ファウストがクリティカルヒット!!

一方的に場外に運んでしまうインターメディア。

 

ツヤクワガタ相手に逃げ腰になってはおしまいだ。一気に付け込まれて、たたみかけられてしまう。

 

ホーペイの唯一の弱点・精神的な脆さを暴きだし、インターメディア連勝。

 

連続優勝へ向けて、最大の対抗馬・ホーペイをクリア。

準々決勝、今大会最注目の巨獣・コーカサスとの激突へ向け、視界良好!!

 

 

 

 

 

                                                  

                                                  シュツルム=ファウストが直撃!!圧勝!!

 

 

 

2回戦第3試合

赤い秘密兵器・国産ノコギリクワガタ2号

VS

黒い断頭台・セレベスオオヒラタクワガタ

 

 

1回戦でよもやの番狂わせで英雄・かぶえもんを粉砕、引退に追い込んだノコ2号。

勢いに乗って迎えた2回戦の相手は、名勝負製造機・セレちゃんだ。

 

ノコギリクワガタの動きは速い。7cmを超える大型になるとそれほどでもなくなるが、中型以下のノコは非常に速く動く。

ケース内での生き残り競争と一回戦の勝利で自信を付けた2号は、セレちゃんにも素早い動きで果敢に挑む。

 

しかし、種としてのパワーで優り、さらに大きさでも優るセレちゃんには通用しなかった。

ギロチン・バイスが爆発。

 

あまりの威力に一撃で気絶したかのように全く動かなくなるノコ2号。

死んだのでは?と心配したが、投げ捨てられると蘇生。恐怖のあまり全力で遁走。

 

セレちゃん、次元の違いを見せ付けて準々決勝進出。

                                                   ギロチン・バイスで秒殺〜!!

 

 

 

2回戦第4試合

樹液場の大統領・マンディブラリスフタマタクワガタ

VS

黒衣の死刑執行人・アルキデスオオヒラタクワガタ

 

均さんのMKOCに、ついにデカデカマンディが登場。

教授の名解説と相まって、魅力満点の戦いぶりを見せている。なんとも好感の持てる虫である。

 

しかし、そうなんです。
うすうす感じておみえだと思いますが、強いか弱いかの前に、そもそも奴らはアホなんです。

マンディは自分の恵まれた体をどう使ったら良いのかわかってないと思われます。

せっかくのリーチが有りながらそれをあまり生かせず、斜めざしに挟み合った時のほうが強かったりします。

きっとこれからますますそのバカさ加減を目の当たりにすることになるでしょう。
楽しみです。

 

いい〜!!これはデカマンディ登場を受けて書き込まれた教授の書き込みだが、(無断転載ごめん)素晴らしい!!

マンディブラリスかわいい!!マンディブラリス男の中の男!!

 

しかも均さんは、マンディを「ガッツ石松」にたとえている。それもいい〜!!

日本中にガッツ石松が嫌いだ、という人はいないだろう。

単純、かつ純情。何も考えていないようなその行動。愛すべきバトルバカ。

先日、喧嘩で人を殴った某日本チャンピオンが、現役王者にもかかわらず追放処分になったが、ガッツは8人ものチンピラを一人でぶちのめしたのにもかかわらず「おとがめなし」。たぶん、ガッツでなければ許されなかっただろう。

 

バカはきれい、バカは美しいのだ。

アホはさらに美しい。

マンディがんばれ!!虫王でも、MKOCでも、無条件に応援したくなる虫なのだ。

 

 

我が家のマンディはどうか。

前回のアルキデスとの対決は、気絶合戦でお互いに「自殺ダイブ(by均さん)」を繰り返し、史上最悪試合を展開。

 

嫌な予感と、「今度こそちゃんとやってくれ」という祈りにも似た願いを込めながらリングにマンディをそっと置く。

 

げええええええええーーーっ!!

いきなり出たあ!!

「自殺ダイブ」ダイビング・モチベーション・メルトダウナー!!

 

気を取り直して、もう一度マンディを置く。

また出たあ!!私の願いをデストロイし、やる気をメルトダウンさせ、モチベー0(ゼロ)の状態に陥れる殺人技。

自殺ダイブ二連発だあ!!

 

フタマタやミヤマが得意とする自殺ダイブは、対戦相手よりも、バトルをさせようと彼らをケースから出す巨大な人間(つまり我々)に対する恐怖から発生すると思われる。

そのため、均さんの技解説にも書いてあったように、これはスリップ扱いにするべきであり、私もそうしている。

 

君の対戦相手は私じゃないよ。あっちのアルキデスだってば!

 

仕方なくもう一度リングにマンディを戻す。

 

 

一方、何度も目の前に現れ消える敵に「勝利の感覚」を何度も味わうことになったアルキデス。

「ぐふふ〜。オレってもしかして強い?何もせずに二連勝?オレのことが恐いんだね!?」

相手が弱いとなれば、見違えるほどの「強い虫」に変身するアルキデスだ。

 

三度現れた敵に対し、今度は凄い勢いで突進!!

その勢いに驚いたマンディは、今度こそ対戦相手への恐怖でダイブ!!

 

 

塩。塩を通り越して泥。

痛烈なガッカリ感を残してマンディブラリス敗退。

 

マンディブラリスよ。お前を招聘したとき、私はどれほどお前に期待したか。

お前はオレのあこがれの虫だったのだ。

最初は強かった。

挟まれれば血が滲み、同程度の体格の国産カブトを簡単に差し上げるほどの力があったのだ。

 

 

がんばれ!マンディ!!

こんなていたらくを見ても、ダメでも、アホでも、それでもなぜか「オレ、マンディ好きだな〜」と思うのはなぜだろう。

 

 

アルキデス、準々決勝進出!!

 

 

 

 

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