選手紹介 20

 

 

皆殺しのハリケーン ダールマンツヤクワガタ・ジェノサイデス(短歯型)

 体長:66ミリ 必殺技:本家・ダルマ地獄 ダールマン・ハリケーン・アタック

                  破砕の牙 アポカリップス・シザー

 

 ♪♪「氏ね 氏ね 氏ね氏ね〜 オレたちゃ悪魔だ死に神だ〜 あいつを殺せ〜あいつを殺せ〜・・・・」(レインボーマン「市ね市ね団のうた」)

 

 血腥い風が吹き、その風にのって皆殺しのうたが聞こえる・・・・。

 

 ついにモー虫にも、禁断の「ツヤ短歯」がやってきてしまった・・・。

 ツヤ短歯。

 これほど恐ろしいヤツはいない。

 陰湿で残酷なファイトスタイル。

 

 相手の脚を、アゴを、ツノを噛み砕き、噛み切り、噛みつぶす。

 

 メスをだるまにし、強いアトラスの両脚をもぎ取り、オオクワガタの両アゴを噛み折る。

 その戦慄は、たら密さんの報告で記憶に新しい。

                                                     そのわりに、やけにかわいいんですけど・・・・・

 果たして、モー虫戦士でヤツを止められる男はいるか?

 

 

 

 

冷血の料理人 パラワンオオヒラタクワガタ・ブルーブラッド

 体長:89ミリ 必殺技:死に神の鎌 ダイヤモンド・シックル

               死の彷徨 ブラック・ブリザード

 

 「き、貴様らの血は何色だぁーーーっ!!!」

 

 「ほほう。そんなことをお聞きになりますか。

 

 決まっているじゃないですか。

 

 青ですよ・・・。青。

 非情。冷血。

 それが私のキャラクターですから。

 

 分かっておられるとは思いますが、戦いとは、非情なものなのですよ。」

 

 

 私は数多くのクワガタに手を挟まれてきた。

 たくさんの選手がいた中で、最も多く私の手を挟んでくれたクワガタが、初代パラワンであった。

 

 心が通い合うような気がするミヤマやセレちゃんとは違い、パラワンのキャラクターはあくまで非情。

 

 ひっくり返ってもがいているのを救出してあげようとして、悶絶。

 フレッシュなエサに替えてあげようとして、悲鳴。

 ひっくり返ったえさ台を直してあげようとして、呻吟。

 歯ブラシを挟ませつつ移動、を試みて、歯ブラシには見向きもしないで指を挟むヤツの非情さに、脂汗。

 

 心の通わぬ非情の男。

 冷血のバトルマシーン。

 

 挟まれて、やさしく産卵木におろす。

 

 あの兇暴なスッポンも、静かに水の中に入れてやれば噛んでいた口を離してくれる。

 

 「さあ、離してくれ。もう怒らなくてもいいんだよ。」

 パラワンに、やさしいまなざしでアイコンタクトを送る。

 

 一瞬の間が空く。

 「え〜っと。こう?こう?ソレトモ、こうかな?」

 ギチギチギチ・・・・・「おおう!おおおう!!はう!(トムとジェリーのトム風に)」

 つ、通じていない!!さらに力を入れるパラワン。

 

 どうしようかな〜。でも、やっぱりもっと挟んじゃお!!みたいな。

 

 対人間でも、「このへんで許してやろう」というのはない。

 

 生まれついての非情の殺戮者。スッポン以下の、冷血の料理人。

 

 72ミリのパラワンですらそうだ。

 

 それがこんなにでっかくなって、再来日。

 

 送り込んで来たのは、若社長・ヤスティこと、我が友・やすお!!

 

 アルキデス・やすお1号、セレベス・ブラックテラーに続いて、さらなる恐怖、それも究極の恐怖を送り込んできた。

 

 おそらく、こいつに太刀打ちできる選手は、モー虫にはいない。

 

 あまりにも強すぎる冷血の男が、モー虫に降臨。

 

 無差別級のリングに、死の香りが濃厚にただよい、黒いヴェールをまとった死に神が、さらに巨大になって降臨。

 

 もうダメ・・・・。みんな殺される・・・・。

 

 

 

 

 

スマトラの獅子王 スマトラオオヒラタクワガタ・ブラックパンジャ

 体長:88ミリ 必殺技:獅子の爪 ミゼラブル・クロス

           ムツゴロウ殺しの無情の牙 ダブルクロス・エクスプロージョン 

 

 

 私の親友・のぶ○ろが、大好きだったムツゴロウさん。

 自己紹介の「尊敬する人物」欄には、いつも「ムツゴロウ」と書いていたものだ。

 

 今の若い人は「そののぶ○ろってひと、頭変だよ!!ムツゴロウって魚じゃん!!」と思うだろうが、我々の世代にとって、ムツゴロウは人である。

 のぶ○ろの頭の方はたしかに、ちょっと変だったが。(でものぶ○ろ大好き)

 

 まあ、別の友人Hは、同じ欄に「モヘンジョ・ダロ」と書いていたが。

 それは遺跡だろう!!

 たぶん、サルバトーレ・ダリと書きたかったのかもしれない。

 

 定期的に放送されていた「ムツゴロウのどうぶつ王国」スペシャルの最後の放送を憶えているだろうか。

 

 「よーしよしよし。よーしよしよし。」

 いつもの調子で、外国の動物園のライオンによって行き、スキンシップをしようとするムツゴロウさん。

「アッ!!!」

ライオンに襲われ、指をやられるムツゴロウさん。

 

走る緊張。

ムツゴロウさんの顔が恐い。

初めて見る「キラー・ムツゴロウ」「裏ムツゴロウ」の顔。

「ピラニアに食われた」川口浩が、まだラッキーに思える惨劇であった。

 

 すぐにいつもの顔に戻り、血の滴る手を押さえながら退場。

 「いや、アレはですね、わたしに行って欲しくなくて、引き留めようとですね、」と説明していたが、残念ながらそうではなかったように見えた。

 その後、ムツゴロウさんはTVに姿を見せなくなり、何度も死亡説や、アルツハイマー(で、とても人前に出せない)説が囁かれるようになった。死亡説(毎回デマ)なんか、定時スレのように、定期的に流れるのだ。

 ムツゴロウさんのカリスマは、その瞬間、失われてしまったのかもしれない。

(現在、元気な姿をTVCMで披露中。いや〜、よかった。どうぶつ王国の経営はやばいらしいが・・・がんばれ!!)

 野生のライオンとの交流を描いた大ヒット小説・「野生のエルザ」の作者も、最後はライオンに食べられてしまったらしい。

 

 百獣の王の誇りが、非力な人間ごときの下風に立つことを許さないのだ。

 

 数千種、と言われるクワガタの中で、パラワン様と並んで「最強」と言われるクワガタ、スマトラオオヒラタクワガタ。

 彼こそは百虫の王だ。

 

 そのファイトスタイルは、まさに荒ぶる獅子。

 

 今までモー虫では、その桁外れな強さのあまり、意図的にかなり小型の個体だけを招聘してきた。

 ついにその禁を破って、大型のスマトラが来日。

 

 スマトラの獅子王・百獣王・スマトラオオヒラタ・ブラックパンジャ。

 我が友・ヤスティが送り込んできた第4の刺客。

 

 当時、アンタッチャブルな「聖域」ともいえたムツゴロウ先生さえも牙に掛けたライオン。

それに勝るとも劣らぬ、妥協を知らぬ誇り高き男。

 

 やすおの家から我が家に郵送される際、やすおの手を血祭りに上げ、門出を祝ったという。

 幼虫から育て上げてくれたやすおに対しても、容赦なし。

 

 まさに誇り高き獅子。

 

 やすおいわく、「こいつはきっと、パラワンより強いよ。気が強いっていうか、動きが違う。」と。

自分の指という、身をもって味わった男の言だけに説得力がある。

モー虫のミスターX・やすおが「最強」のお墨付きを与える、禁断の刺客。

 

 無敵のライオンの、空気を読まない暴風ファイトが、どうぶつ王国を、いや、モー虫を壊滅に追い込む!?

 

 

 

生傷男2世 国産カブトムシ・スカーバック

 体長:80ミリ 必殺技:甲虫活火山 アルティメット・スカーバスター

 

 

 天下御免の向こう傷・拙者、早乙女主水之介〜!!

ご存じ、人呼んで“旗本退屈男”の・・・って今の人は誰も知らないって。

 

 平成18年の国産カブ軍団の最終ランナー、いや、最終兵器として、退屈男がやってきた。

 彼の背中に輝く大きな傷は、百戦錬磨の証しだ。

 

 戦いを知らない新成虫で、負けさせないように育てる?

 ヘッ。笑わせるぜ。

 

 そんなやりかたでムリヤリ作り上げた「強さ」ってなんだい?

 

 俺様に言わせれば、そんな「強さ」は「ニセモノ」「マガイモノ」でしかない。

 

 弱肉強食の野生の中で、それでも勝ち続けることができたヤツ。

 それ以外は「最強」とは認めねえ。

 

 立ち技しかできない「金魚」を用意してもらって勝ってうれしいか?

 ワセリン入りのクリームを塗って勝ってうれしいか?

 「尊敬する戦いたい相手」をメリケンサック入りのグローブでメッタ打ちにして嬉しいか?そりゃあ、最初から「尊敬」なんかしてないんじゃないの?

 

 俺様はサムライだ。

 さあ、来い、外国産甲虫ども。

 

 真の「強さ」とは何か、真の「サムライ」とは、「誇り」とは、「武道」とは何か。

 

 それを俺様が教えてやるぜ!

 

 

 

 

赤き血のオヤブン セアカっちデルピエーロ

 体長:68ミリ 必殺技:強制スカイラブ スカイラブ・ハリケーン

 

 赤き血のイレブン、といっても、今は誰も知らないだろう。

 

 遠い過去に、テレビ東京で放映された、梶原一騎原作のサッカー・アニメだ。

 

 第2話「狼たちの挑戦」 第7話「落日の対決」 第32話「風切る十字攻撃」 第44話「ほえるブラックジャガー」 第46話「ジャングルの殺し屋たち」 第16話「火を吐くロケットシュート」 第22話「フォークシュート山形豪十郎」 第26話「幻のゴールキーパー上岡 剛」 第31話「空手の滝隼人」 最終回「世界へ挑む一球」

 

・・・・さすが、センセイ・カジワラ。

各回の副題を聞いただけで燃える。

「ほえるブラックジャガー」か・・・。この副題、「タイガーマスク」の話の副題としか思えぬ。

 

「空手の滝隼人」か・・・。「風切る十字攻撃」か・・・・。

格闘技漫画?なんでサッカー漫画なのにこんな副題・・・・。

 

それなのに、実在の人物をモデルにして作った話らしい。マジで・・・?

 

 

 

 

キャプテン翼の原型がここにある。

 

余談になるが、キャプテン翼に出てくるキャラクターで私がもっとも好きなのは、花輪中学の立花兄弟だ。

 

この山猿のような兄弟の必殺シュートは、「いくぜ!!政男!!」「おう!あんちゃん!!」の掛け声からの合体攻撃・スカイラブ・ハリケーンだ。

 

 やってみたい・・・・・。でも、下はいやだ。

 

 

 二匹目のライト級セアカっちの必殺技は、強制的に合体、空中に浮上させる「死の合体」スカイラブ・ハリケーン。

 

 え?パクるなって?

 

 いやいや、これは先人たちへのリスペクトを込めてわざとやってるんだってば!!

 

 

 スクランブル・バイス、ディープ・サブマージ、ミリオン・ゴースト・アタック、サザンクロス=ナイフ、クロノス・チェンジ、パオー・メルティッティング・フェノメノン・・・・・

 見たひとが、「おや?なんか聞いたことがあるな・・・・」「あ、アレだな!博士も好きだね〜」「お、今回はコレか!」「なつかしいな〜。コレの原典はアレだな・・・。」と、ニヤリと笑う。

 

 そんな風に楽しんでもらえれば、嬉しい。(さて、全部分かる人はいるかな?)

 

 

 小さな赤いオヤブンは、ライト級GP制覇のためにやってきた。

 

 ライト級GPは、クラスが上になるほどパワー不足がネックになるフタマタの、真価を見せるには絶好の舞台だ。

 

 

 チビどもよ、俺様の強制スカイラブで空中に吊り上げられ、泣き声を上げるがいい。

 

 ライト級番長の椅子は、この俺様がもらったぜ!!

 

 

 

 

 

 

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