Aブロック2回戦

熱帯雨林の美獣・ラコダールツヤクワガタ

VS

地獄の番犬・リノケロスフタマタクワガタ

地獄の番犬が美獣のスピードを封殺・しかし・・・

 

 かっこいい2頭の対決である。

 

 リノケロス、フタマタクワガタの中では比較的気性が穏やか、と言われるが、「フタマタクワガタの」中ではである。

 

 フタマタクワガタの仲間にはなにがいるか。マンディブラリスやセアカ、ブケット・・・・ほとんど通り魔やキ○ガイ、ジャイアン級の

 

クレイジーファイターばかり。そんな連中の中での話で、リノケロスは普通に考えれば十分に兇暴なクワガタである。

 

 動きは素早い。怒りっぽく、反応も速い。その細身の二本のアゴは、優雅で残忍な男爵のレイピアだ。破壊力は十分、短角アトラ

 

スやミヤマ、国産ノコらを一瞬で叩き伏せ、大型アトラスをも一気に押し込む力がある。

 

 

 一方のラコダールの最大の武器はマッハのスピードである。

 

 激しく動きながら、一気に敵のふところに入り、マッハのスピードで相手をリング下に叩き落してしまう。

 

 アゴの力はさほどでもないが、その速さに相手が対応できない内に決着を着けてしまうのだ。

 

 

 この対決、開始早々、リノケロスがラコダールを必殺のツインランサーでつ

 

かまえてしまう。

 

 最大の武器である速さを封印されてしまったラコダールはピンチに陥る。

 

 じわりじわりと締め上げながら前進する地獄の番犬。

 

 体格的には初期メンバーのリノケロスより、ラコダールが勝る。小型の敵は

 

瞬殺する必殺のツインランサーでも一気には決められない。

 

 

 

またマスカラスの話で恐縮だが、マスカラスには                              ラコ様の脚関節技が火を噴く

 

速さと跳躍力を生かした空中殺法以外にも、メキシコ流の関節テクニックというもうひとつの得意技があった。

 

 クワガタ界のマスカラス・ラコダールもここで奥の手を出す。

 

 地獄の番犬に攻め立てられながらも、そのリノケロスの脚を攻めだすのだ。脚を締め付け、引き剥がしにかかるラコダール

 

に、リノケロスは後退を始める。形勢逆転だ。リングの端まで押し返されたリノケロス。

                                                                     華麗にKO

 フィニッシュは地獄のエレクトリカルパレードだ。リング下に転落する地獄の番犬。

 

 スピードを封じられたラコさまの、華麗な関節技での逆転勝利。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二回戦第2試合

ボルネオのまだら狼・ワラストンツヤクワガタ

VS

樹液場の大統領・マンディブラリスフタマタクワガタ

まだら狼のパワーがマンディの凶暴性を凌駕

 

 マンディブラリスの最大の個体は110ミリを超え、凶暴性に関しては全クワガタ中、1,2を争う。

 

 いわゆる「最強虫」の一匹で、ちまたで大人気のムシキングでも、ギラファなどと並んで最強の評価である。

 

 2ちゃんねるの昆虫板・クワガタ関連のスレッドでも、「マンディ最強」などと、熱く支持する書き込みが後を絶たない。

また、ホームセンターやペットショップでも、他のクワガタよりも価格設定が高く、それでも飛ぶように売れる。

子供にも大人にも絶大な人気があるのだ。

私も好きなクワガタである。(挟まれたけど・・・・。)

 

一方のワラストンは今回が初参戦である。1回戦はギラファ中歯を問題なく粉砕したが、今度はどうか。

ルデキングに瓜二つであるが、こっちはシリアスに戦えるファイターのようだ。

2回戦のこのマンディ戦は真価を問われる一戦となる。

体はマンディよりふた周り程大きい。

「強い」相手にそのアドバンテージを生かして勝つことができるか?

 

逆にマンディブラリスはその体格差を跳ね除けるほどの力を示して、世間一般で「最強」虫と評価されるその強さを

証明したい一戦だ。

 

 

ゴングが鳴った。ワラストンは積極的である。

巨体をうならせて突進する。

背中が黄色いツヤ系は、頭を振りたてるように前進してくる。

これは見ていて気持ちいい。迫力がある。

 

しかし、それで一発でもっていかれてしまうようなマンディ様

ではない。

アゴを上げ、威嚇していた昆虫凶器は、ワラストンの突進に

反応し、ワラストンの巨体を迎え撃つ!

 

上から抱え込むように必殺のブラッディ・ハマーが火を吹く!!

ワラストンの突進を一発で止めた。

 

そのまま抱え上げようとパワー・オン!!

 

                                                 ブラッディ・ハマーに地獄のラッセル車で対抗

しかし、まだら狼は浮き上がらない。巨体の上、よくよく見ると、ワラストンは、脚も爪ももの凄くごついのだ。

その爪がしっかりとリングに突き刺さっている。

 

力比べが続く。

 

しかし、体格でふた周りは大きいワラストンが徐々にマンディを押していく。

マンディの必殺技・ブラッディ・ハマーは、体格に勝る相手には効きにくい。

 

ワラストンの反撃が始まった。

必殺の地獄のラッセル車が、猛り狂いながら、樹液場の大統領を押し込んでいく。

 

ワラストンの勝利。まだら狼の実力はホンモノだ。

3回戦の相手は仮面貴族・ラコダール。さて、まだら狼の快進撃はどこまで続くか。

 

 

 

2回戦第3試合

無敵の甲虫空母・ホーペイオオクワガタ

VS

百戦錬磨の破壊獣・アトラスオオカブトA

甲虫空母の猛攻!火だるまの破壊獣が炎の逆転勝利

 

 百戦錬磨の破壊獣・アトラス。そのツノで多くの敵を葬ってきた。

 しかし、苦手な相手はいる。

その一匹が今回の対戦相手であるホーペイである。

なにしろ腰が重い。

アトラスが全力で持ち上げようとしても、わずかに体が傾くだけなのだ。

というより、モー虫に出場しているどの虫を持ってしてもホーペイを持ち上げることは不可能なのだ。

 

巨大な人間山脈・アンドレ・ザ・ジャイアント。

フォールはおろか、ボディスラムで投げることすらできない、正に世界最強だった怪物レスラー。

ただのパンチやキック、ヘッドバット、それが彼がやると凄ま

じい威力を持つ必殺技になる。

ホーペイはそれだ。

 

第3回大会では準決勝でアトラスBが、決勝でアトラスA

がホーペイにいいところなく敗れ去っている。

アトラスのようなパワーファイターは、自分よりパワーが

ある相手には打つ手がないのではないか?と思わせた。

前回の戦いを見た限りでは、破壊獣がホーペイに勝て

る見込みは薄い、といわざるを得ない。

 

 

今回も試合開始と同時に、甲虫空母の底なしのパワーが

奔流のように荒れ狂う。

本当に凄まじい。                                        大地を揺るがす巨獣対決!

ホーペイが本気になったら、まともにかなう甲虫はいないのではないか、と思わせる。

虫王にもデカいホーペイを出場させたい。

 

甲虫空母から飛び立つ艦載機が、破壊獣を火だるまにする。

ホーペイのラッシングパワーに、アトラスは防戦一方だ。

グラビトン・ハンマーで一度引き剥がされるが、脱出、着地する。

アトラスは根性がある。ここまでやられても、心は折れない。何度も体勢をくずしな

がらも、反撃の機会を狙う。

 

甲虫空母が勝負を掛けて突進する。

 

「今だ!!」破壊獣はその突進に合わせて必殺のトライデント・アッパーを放つ。

ホーペイが突進してくる勢いをアトラスのツノの跳ね上げがうまくとらえた。

 

ショルダー・スルーのようにアトラスの肩越しに吹っ飛んでいくホーペイ。

 

破壊獣の大逆転勝利だ。                                       

                                                          ホーペイのグラビトン・ハンマー

勝機はあの一瞬にしかなかったかもしれない。                                  破壊獣大ピンチ

しかし、アトラスはその一瞬をつかみ、見事なカウンターで大巨人を沈めた。

 

破壊獣の背後で裏返しでもがくホーペイは、魚雷を受けて沈み行く巨大空母だ。

勝利の雄たけびを上げる破壊獣。

おお!おまえ、やけにかっこいいぞ!!

 

                       

 

 

 

勝負をかけるホーペイ。アトラス再びピンチ。 

この後、押し込まれながらも大逆転の

                                                  トライデントアッパーが火を噴く!

 

2回戦第4試合

秒の殺し屋・カブえもん

VS

黒い断頭台・セレベスオオヒラタクワガタ

名勝負数え唄!!両者の必殺兵器が交錯する瞬間

 

 前回大会の1回戦の再現である。

 前回の試合では、「カブえもん十番勝負」で秒殺の山を築き期待を持って迎えられたカブえもんを、脅威の新必殺技・サイクロンメイ

ルシュトロームで破った初代王者セレちゃん。驚愕のフィニッシュ・シーン、剣豪対決を思わせる、緊張感あふれる好勝負だった。

 

 両者とも絶対的な強さがある訳ではない。

 しかし、彼らの試合は常に面白い。特にセレベスは、誰とやっても素晴らしい

好勝負をやってのける。

 日頃ぬるい試合をやっている選手でも、セレちゃんとあいまみえると、凄まじい

戦いをやってのける。

 セレちゃんは自分も光り、相手も光らせる名勝負製造機なのだ。

 

 カブえもんの試合も面白い。必殺技の切れ味は全選手中、No.1である。

 居合いのように間合いをはかり、シュッと相手の下にツノを滑り込ませ、

一撃で吹き飛ばすジェット・アッパー。見ていてこれほど気持ちいい技は

他にない。相手ははるかかなたに飛んでいく。まさにリアル・「リングにかけ

ろ!」である。

                                                             再びあいまみえる宿命のライバル

 

 今回の戦いも、緊張感溢れる、素晴らしいものだった。

 セレちゃんはやたらめったら威嚇はしない。カブえもんの動きを見つめ、下向きでアゴをカッとかまえ、カブえもんの

ツノの動きに素早く反応する。

 カブえもんも素晴らしい動きだ。前足のふせつを折りたたみ、ツノを最大限低くかまえ、シュッシュッと前後に動き、隙

を窺う。

 

 どちらが勝つか。一瞬で勝負は決まるだろう。

 しばしの牽制のあと、カブえもんが勝負に出る!!

 目にも止まらぬ速さで、セレちゃんの体の下にツノを差し込む。

 

 しかし、セレちゃんはなんと、そのツノを真剣白刃捕りのように挟ん

で受け止める!!

 

 出る!!超必殺・サイクロンメイルシュトロームだ!!

 

 前回大会同様、ひねり上げながらカブえもんを一気に投げ捨てよう

とするセレベス。

 

 カメラのシャッターを押す。

 

 しかし、そこに写っていたのは一匹だけ。                                おお!出る!超必殺・

                                                          サイクロンメイルシュトロームが!!

 カブえもんのジェット・アッパーと、セレちゃんのサイクロンメイルシュトロームが正面からぶつかり合ったのだ。

 その力が両者の体に流れ込み、パワーが臨界点を超えたとき、一方はリングから消えた。

 

 ジェット=アッパアアアアアアアアアアアアアアアァ!!!!!

 「ピンッ!!」というような音がして、しなりきった竹の棒が放たれるように、セレちゃんが上空高く飛んでいく。

 

 私の頭を越えて、床に落ちるセレちゃん。                             

 

 凄え・・・・。

 

 凄まじい威力だ。

 

 カブえもんが前回大会のリベンジを果たし、3回戦進出。

 ベスト4をかけて破壊獣アトラスに挑む!!

 

 

 

 

 

                                                          

                                                          ものすごい飛距離でセレちゃんを飛ばし

                                                          リベンジを果たしたカブえもん。

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