むしさんすきすき

第41話

「散歩する惑星」

黄金のガネーシア・エレファスゾウカブト登場

30000HIT記念企画 

ゾウカブ十番勝負

 

 

 

 

 今回はゾウカブの話である。

 

 「ゾウカブ」と聞いただけで微笑ましい気持ちになるのはなぜだろう。

 「しょうがねえなあ・・・・・。」「うぷぷ、ゾウカブ?」みたいな。

 

 

 これはアレだ。

 

 「アケボノ」と同じだ。

 

 「アケボノ」。

 

 

 よ、よええ〜(笑)。

 な、なさけね〜(苦笑)。

 

 みたいな。

 

 

 選手紹介でも書いたが、甲虫関係のどの媒体でも、ゾウカブが強かったためしはない。

 

 アクティオンやラミレスならまだしも、エレファスはいかん。いけません。

 

 

 虫王や甲虫バトルDVDでは、出ると負け。

 

 攻撃らしい攻撃もせず、キイキイ言わされて、見せ場もなく惨敗。

 

 

 子供用の図鑑の口絵ですら、ヘラクレスにやっつけられている画像だ。

 

 

 某DVDではタランドゥスにツノをポッキリとへし折られ、その上、煽りテロップの誤植は「黄金の狂える虚像」だ。

 

 「虚像」ですか・・・・。カワイソス・・・。製作段階でだれか気付いてやれよ・・・・。

 

 

 

 とどめは、MFムシファイターでのリングネーム。「ゾウボノ」ときたもんだ。

 

 撮影中、逃げ回ったのだろう。最後はムリヤリ仰向けの体勢で相手虫と絡まされ、不甲斐ないことこの上ない。

 

 

 

 某DVDではコーカサスと対戦するが、全く何もせず、ボサーっとしているうちにやられてスタコラ退散。

 

 よほどダメだったのだろう、他の出場虫は何度も違う組み合わせで対戦が組まれているが、ゾウカブの出番はこの惨敗の1試合だけで、その後は全く出てこない。

 オイオイ、たった一試合で見切りを付けられてどうする・・・・。(笑)

 

 

 

 弱い。誰がどう見てもこいつは弱い。

 

 

 

 馬鹿でかいだけに、その情けない印象はさらに強くなる。

 

 

UFCでの「小錦より重く、曙よりデカい」「アマ相撲世界王者」エマニュエル・ヤーブローを思い出す。

 

そしてやっぱり思い出すのは、曙である。

 

大きな選手が負けたとき、でかいだけに、そのふがいない印象、情けない印象、弱々しい印象は強烈だ。

「よ、よえー」みたいな。

 

小さかったり、細かったりすればここまでは言われない。

 

 

「ゾウカブ」はこれらと全く同じ立場にある。

 

ゾウカブは、ヤーブローであり、曙であるのだ。

 

 

選手紹介でも書いたが、どんな媒体でもゾウカブが強かったためしはない。

(某DVDでは某ラミレスゾウカブが大暴れという情報もあるが・・・。まだ未見。)

 

特にエレファスはダメだ。

 

出れば惨敗。

 

 

なんでこんなに弱いのか。

 

まず、一目見て思うのは、ツノの貧弱さだ。

 

体はものすごくデカいが、ツノは細くて小さい。

「がきデカ」のこまわりくんの、さおと金玉のようだ。

 

バカデカい大人並のでかいふぐりに、小さい子供チンコ。

これはどう見ても弱そうだ。

 

 

顔を見てみよう。

 

これがまた、凄くやさしそうな顔をしている。

エレファスは目が大きい。

真っ黒で大きな目。

その大きな目に、周りの光が反射して、星が入る。

 

「ふたりはプリキュア」のメップル・ミップルみたいな、うるうるした目だ。

「ゾウカブだミポ〜」

「バトルは遠慮するメポ〜」

「交尾と食事だけでいいチョピ〜」みたいな。

 

 

 

 

いや〜、かわいい。

Konaちゃんがゾウカブを入手しながら、バトルさせなかった理由も分かる。

 

 

 

そして、あの美しすぎるビロウドのブラウン、いや、ゴールドのボディ。

非常にはかなく、繊細かつ優雅な感じがする。

青筋立ててバトルするのは、もちろん似合わない。

 

 

 

強そうか?と聞かれると苦しい。

なんか防御力低そうだ。ミヤマっちっぽい装甲だ。

 

 

そして、「おとなしい」「気が弱い」「闘争心は薄い」という定説。

 

 

 

おお!!書けば書くほど弱そうだ!!

 

 

 

こんなに愛らしくて美しいのに、ムシキングでは極めて不人気だ。

 

「エレファスゾウカブ」を使っている子供を見たことがあるだろうか。

私はない。

 

それはガッチャマンごっこをするのに、あえて「ミミズクのリュウ」役を志願するようなものだ。

ゴレンジャーのキレンジャーとか。アクマイザー3のガブラとか。

 

大鷲のケンとか、コンドルのジョーとかが余っているのに、リュウを選ぶ物好きはいない。

(「おまえ、デブだからリュウな。」ムリヤリその役をあてがわれるケースはあるが、そういったいじめを無くするため、戦隊ものやヒーローものにデブは登場しなくなったそうだ。)

 

 

もの凄く長い前置きはこのへんでいいだろう。

 

遠い昔に、「アクティオンを登場させて」というリクエストがあった。

 

それ以来、長らく追い求めていたゾウカブだったが、結局、全く成虫に巡り会うことはなかった。まじで全然売ってない。

高い、ブリードたいへん、短命、幼虫期間は長い、あんまりかっこよくない。で、不人気なのだそうだ。

たしかに、同じ1万円あったら、普通、マンディとか、ギラファとか、パラワンとかを買うだろう。

 

 

ゾウカブに巡り会うまで、長い長い年月が流れた。

そして、ついに巡り会ったゾウカブ。それが今回登場するエレファスだ。

 

希望のアクティオンではなかったが、掲示板でみなさんにその参戦の是非を聞いたところ、非常に前向きの意見がたくさん寄せられ、私もちょっとびっくり。

 

よく考えてみれば、エレファスであることは逆に好都合。

 

ミドル級レギュレーションのモー虫に、アクティオンはちょっと大きすぎ&強すぎただろう。

 

 

エレファスなら、たぶんちょうどいい。

大きいことは大きいが、たぶん、弱いだろう。

ミドル級相手でちょうどいいくらいだろう。

下手すれば戦わないかも・・・・・。

 

私はそう思った。

 

 

その大きさを考えれば、ずいぶんとナメられたものだ。

さて、その真の実力はいかに。

 

 

 

 

 

エレファス VS ミヤマっちロベスピエール(2試合)

エレファス VS かぶ八郎 (2試合)

エレファス VS ワラストン (2試合)

エレファス VS アトラスオオカブト・7号 (2試合)

エレファス VS かぶ九郎 (2試合)

エレファス VS マンディブラリス (2試合)

エレファス VS セアカっちデルピエロ

エレファス VS アルキデスダブルチョッパー

エレファス VS アトラスオオカブト・8号

エレファス VS ヒルスシロカブト(2試合)

エレファス VS セレちゃん2号

エレファス VS ホーペイオオクワガタ

エレファス VS ギラファっちフォルコメンハイト(2試合)

 

 

 

さて。

 

試合の顛末は・・・・。

 

 

http://www.bannch.com:88/servlet/BBSres/29259/36694251/16

(モー虫動画館・ゾウカブスレッド)

 

(21試合もあると見るほうも骨折りなので、上記21試合から十数試合を抽出してUPしました。)

 

 

げええええ!!こりゃいったいなんじゃああああ!!!

 

ボゴー!!ボゴオオオオン!!

大型ミヤマのミヤマっちロベスピエールを連続秒殺。

 

まあ、これは想定内だ。

 

体格差を考えれば、ここで負けるようではちょっと、いや、かなり問題だ。

 

 

ここでカブト界の勇者・かぶ八郎が登場。

 

ミヤマっちのようにはいかないぞ。

 

期待に応えて、絶妙のテクニックを披露するかぶ八郎。

 

「これ以上はない」角度でエレファスの頭角をとらえる。

MKOCでの短角コーカサスVSかぶ4号戦のような、梃子の原理を最大限に利用できる体勢だ。

虫王では、これでネプチューンやコーカサスを粉砕している。

 

 

しかし・・・。あがらない。

 

ゾウカブの脚を見よ。

 

バケモノの脚だ。太さが、コーカサスの倍もある。

 

逆にリングからブッチぎられて吹き飛ばされるかぶ八郎。

カブト系は、生命の危険を感じたときに羽を広げて飛翔しようとするが、かぶ八郎も飛翔。

 

仮にも十番勝負15戦12勝3敗のお前が・・・・!!

 

 

その後も連戦連勝。

 

こいつは隕石だ。土石流だ。

 

身体ごと相手に預けるように飛び込んでいく。

相手は土石流に巻き込まれるように、ゾウカブの肉体に飲み込まれていく。

 

もしくは隕石、メテオに直撃された宇宙船のように、粉々に粉砕される。

 

勢い余って地面に突き立てるツノがリングに大地震を起こす。

 

アロエウスも似たようなことをするが、桁が違う。

阪神・淡路級の大震災だ。

 

チョップもメガトン級。

ミドル級の選手など、チョップで消し飛ぶ。

 

アルキデスダブルチョッパーなど、ラッシャー木村やマスクド・スーパースターが使うような古典的クロスチョップ、もしくはキカイダーのデンジ・エンドのような一撃で戦意喪失。

 

あっという間に決めてしまうため、撮影が間に合わず、アトラス7・8号戦やカブ九郎戦などはボコボコに彼らがやられるシーンのみしか画面に残らない。

向かい合った瞬間にメッタ打ちにされ、場外に吹き飛ばされるのだ。

 

 

まじですか。

 

ゾウカブ、パーペキにナメきっていたのに、これはもしかして強いんじゃないの?

 

 

これはいよいよエース級の選手を出さねばなるまい・・・・。

 

 

行け!!樹液場の天皇陛下・マンディUよ!!

前回大会準優勝のその力、目に物見せてやれ!!

ひさびさの男子誕生を記念して、気持ちよく攘夷を決行するのだ!!

 

アッサリ返り討ちに遭う主上。

 

マンディがゾウカブに負けるなんてそんなのナシだろ!!

もう一回だ!!

 

再び攘夷失敗。

 

 

セアカもアトラスも問題外。

 

ヒルスちゃんが二試合目に善戦した以外は、ほぼワンサイドで圧勝。

(ヒルスは惜しかった・・・・。これ以上ないくらい、いい場所をとらえ、あと一歩まで肉薄。よくやった!)

 

さて、モー虫で一線級の相手ならどうか。

 

マンディ陛下もエース級ではあるが、パワーファイターには弱い面がある。

 

ここは「強すぎて失敗」セレちゃん2号の出番だ。

 

ドルクスである上にクルーザー級の体格を与えられてしまったセレちゃん2号は、モー虫ミドル級レギュレーションの中では強すぎて、「名勝負」を製造するどころか、相手の光を消してしまう身も蓋もない戦いを展開する困ったちゃんだ。

強いのはいいが、相手の持ち味を全く引き出さないファイトをするので、(本人に罪はないのだが、)ライト級はもちろん、ミドル級とすら戦わせたくないと感じてしまう。

特にデビューした29回大会ではとんでもないファイトを連発、私を暗い気持ち(笑)にさせた。

 

「オオヒラタ」としては全然普通の大きさなのだが、やっぱりヒラタは強すぎるということを再認識。

 

 

 

 

 しか〜し。

 

 ゾウカブはセレちゃんすら攻略。

 

 今までナメててごめん!!

 

 

 

 ワラストン、かぶ八郎、マンディ陛下、セレちゃんUが敗れた今、もはやお前を出すしかない!!

(う〜ん、人材不足・・・・笑)

 

 いけい!!無敵の甲虫空母・ホーペイオオクワガタよ!!

 前回大会優勝のおまえが、ゾウカブごときに敗れるなんてことは許されん!!

 

 モー虫の伝統の力(笑)、見せてやれ!!

 

 

 さすがに熱戦になるこの試合。

 

 しかし、ゾウカブ、勝利。

 

 

 ホ、ホホホ・・・ホーちゃんまでもが!!

 

 こ、コレはいかん・・・・・!!モー虫のレベルの低さが露骨に露呈されてしまうじゃないか!!

 

 

 お〜い!!インター!!出番ですよ〜。・・・・・・・・・・いや、もういませ〜ん・・・・・。死んでま〜す。1ヶ月くらい前に・・・・。

 

 つの五郎や〜い。    耄碌してま〜す。

 

 

 ダ、ダメだ・・・・。

 もはや相手がいないことに気付く。ブケット団長も、セアカっちも、ヘラクレスもいない。

 コーカサスもいない。今シーズンは大型選手はほとんど呼んでいないのだった・・・・・・・・。

 

 

 

 ついにギラファっちフォルコメンハイトを投入することを決意。

 

 均さんにギラファや大型ヒラタとの対戦はやめたほうがいいとアドバイスされていたのだが、ついにやっちゃうことに。

 

 何度か投入を考え、そのたびに思い直してきたギラファっち投入だったが・・・・・。

 

 

 

 ボゴー!!

 

 巨大な隕石は、なんと、ギラファっちフォルコメンハイトをも粉砕。

 

 

 再戦では、フォルコメンハイトがカウンターのバーチカル・スープレックスを炸裂させ、雪辱したものの、ゾウカブが予想外の強さを発揮。

 

 

 

 

 ここまで21戦20勝1敗。

 

 今回、モー虫に大型選手の層が薄いことを考えても、コレは強いとしかいいようがない。

 

 ファイティング・スピリットも十分。

 

 一体誰が「ゾウカブは気が弱い」なんて言い出したのか。

 

 

 

 

 「強さ」の印象とは、相対的なものである。

 

 同じ強さでも、相手がとんでもなく強ければ、弱く見えてしまう。

 

 

 

 チェ・ホンマンと戦う曙はとてつもなく弱い。

 

 キース・ハックニーと戦うヤーブローは凄く弱い。

 

 しかし、曙は角田に勝った。

 

 ヤーブローも、元UWFの中野龍雄戦では強かった。

 

 

 

 総合転向後連戦連敗、格闘技系掲示板では徹底的に嘲笑され、バカにされ続けてきた「伊達男」ステファン・レコ。

 

 彼はK−1に舞い戻ったが、誰も彼に期待するひとはいなかった。

 

 先日のラスベガス大会に出場したレコは、なんと1回戦〜決勝まで、すべて鮮やかなK.Oで勝利。

 みんなびっくり。

 

・・・・レコ、こんなに強かったの・・・・。今までバカにしてごめん・・・・みたいな。

 

 

 

 

 

 世界最強の虫であるヘラクレスやコーカサスと戦わされれば、エレファスは負けるだろう。

 

 しかし、その印象で「ゾウカブ超よええ〜」と思ってはいけない。

 

 それは相手が悪いのだ。ヘラクレスやコーカサスが強すぎるのだ。

 

 

 

 「最強」ではない相手であれば、ゾウカブは十二分に強い。

 

 DVDや本でヘラクレスにやられる姿を見て判断してはいけないのだ。

 MKOCや虫王を見ても、ヘラクレスに勝てる虫はいないのだから。

 

 

 

 

 

おそらくエレファスは、この細いツノで対応できる、自分よりパワーで劣る相手に対しては圧倒的に強く、逆に自分よりパワーが上の相手には圧倒的に弱いのではないか。

 

 

 

各種DVDでのエレファスの対戦相手は、ヘラクレス・オキシデンタリス(しかも2回!!両方とも1回戦。泣)や大型ギラファ、ラミレスゾウカブト、コーカサス・・・・・。デカくて強いヤツばかり。

 

エレファスにとって、バトル時の最大のアドバンテージは、その「デカさ」である。

そのアドバンテージが無効となるような相手とばかり戦っていては、もちろんその持ち味は殺されてしまう。

 

ヘラクレス・オキシデンタリスやラミレスなんて、エレファスでなくても誰も勝てないような相手だし、ギラファはその大会の優勝虫だ。

 

こやつらが相手では、曙がチェ・ホンマンにぶちのめされるのを見るように、「ゾウカブ、超よええ〜」という印象が残るのも無理はない。

 

 

 

 

逆に、エレファスが体格で勝る相手と次々戦わせ、瞬殺する映像を多数収録したならば、「ゾウカブつええ〜!!」となったであろう。

 

 

 

 

そんな意味でもエレファスは曙と似ている。

 

私は曙を見ると、心が痛む。

 

曙はピエロである。

到底勝てないような相手とのマッチメイクを受け続ける男。

 

チェ・ホンマンは、王者シュルトすら食ってしまう真の怪物だ。

前2戦の内容を見ても、曙が勝てる要素は全く見あたらない。

それなのに、なぜ3戦目を受けてしまうのか。

 

 

レミー・ボンヤスキー、ボブ・サップ、チェ・ホンマン・・・・。

立ち技のエキスパートでも、彼らを攻略することは不可能に近い。

 

総合でのホイス・グレイシー、ボビー・オロゴンも危険な相手だ。

なまじっか細くて小さかったり、タレントでド素人のイメージがあったりして、負けたら恥ずかしいんだが実力は高い、という全くおいしくない相手だ。

 

 

関係者は曙の実力を見切っているのだろう。

 実力的に見合う、中途半端な選手をぶつけるより、強豪選手のかませ犬に使おうとしているのだろう。

 視聴率が取れればそれでO.Kなのだろう。

 

 たしかに、巨体が崩れ落ちる姿は、インパクトがある。

 うっかり弱い選手と当てて、勝てばいいが、負けでもしたら商品価値が下がって使い物にならなくなる、という恐れも分かる。

 

 

 

 曙はバカなのだろう。

 

 私はバカは好きだ。

 

 師匠の東関(元関脇・高見山。人気絶大だったハワイ出身の外国人力士。ジェシー。)の娘と結婚すれば、部屋を継承することもできた。師匠サイドでは、そのつもりだったという。

 曙は、それに背を向けて、今の奥さんと勝手に結婚した。

 

 絶対勝てない相手とのマッチメイクで、惨敗を続け、嘲笑を浴び続けるかつての横綱。

 

 奥さんと本人が外人で本当に良かった。

 格闘技の掲示板などを見てしまった日には、怒りと屈辱で失神してしまうだろう。

 

 

 生き方が不器用なのだ。

 もっと利口に立ち回れば、もっともっと楽に生きることができただろう。

 名誉も、幻想も失うことはなかったであろう。

 大相撲の権威を地の底まで失墜させ、かつてのライバルたちを落胆させ、素人にバカにされ・・・・。

 誰もが「やらなきゃいいのに・・・やめればいいのに・・・・」と思う事態になっているのだが、本人だけはまだまだやる気まんまん・・・。

 

 

 こんなことを書くと、またバカだと思われるだろうが、私は曙を応援している。

 

 バカはきれい、バカは美しい。

 これほど不器用なバカを愛さずにいられようか。

 

 絶対自分有利な戦いしかしないやつがいる。

 金魚(かませ犬)相手に連勝して得意になるやつがいる。

 ルールでごちゃごちゃいうヤツがいる。

 やっかいな敵との戦いは回避するやつがいる。

 

 おいしい試合しかしないやつはたくさんいる。

 

 

 ボブ・サップとの大晦日決戦で、曙の妻と娘が取り上げられていた。

 「夫は強い」「パパは強い」と信じてリングを見上げていた。

 残酷なものである。

 

TV局スタッフを含め、「曙が勝つ」と思っている人間は一人もいなかったであろうに。

 

 

 

 

私は彼女らに、曙が勝つ姿を見せてやりたい。

 

また笑われるかもしれないが、曙は決して弱くない。

 

一線級のK−1ファイターや、ホイスと比べれば圧倒的に弱いが、それは相対的なものだ。

正道会館の師範は弱いか。

リアルファイトとしての中国拳法で最強、とも言える散打のヘビー級王者は弱いか。

アメリカのヘビー級ボクシングで31連勝、4つのキックボクシングタイトルを持ち、USA空手選手権で4連覇の選手は弱いか。

 

普通に考えれば「強い」と言えるだろう。

少なくても、素人が勝てる相手ではない。

いい勝負すらできないだろう。

 

 

 

 

曙は角田信朗に勝ち、張慶軍や“アメリカン・イーグル”リック・ルーファスといい勝負をしている。

 

まあ、角田は曙のいいところを引き出すために正面から打ち合いにいっての結果であり、遅い動きのルーファスのヒットアンドウェイをつかまえられない時点で話にならん、と言われればそれまでだが、上に挙げた3選手は、決して弱い選手ではない。

 

 

 

 

ルーファスもあわや、という場面があったし、張にいたっては「掛け逃げ」と言われても仕方がない卑怯なファイトを選択して、それでも曙を倒すことはできなかった。

男塾塾長・ドン・フライ戦だって惜しかった。

 

 

 

曙のように、力が隔絶した不相応な相手と戦えば、誰でも凄く弱く見える。

 

誰とは言わないが、弱い選手、ロートル選手と戦えば、凄く強く見える。

 

 

私がサダハルンバなら、曙はかつてのK−1ジャパン系の選手と戦わせる。

 

バター・ビーン、モンターニャ・シウバ、十字架怪人キモ、(刑務所に入っているので不可能だが)マウリ族の戦士トーア、新日本プロレスの中西、K−1の日本人選手・・・。

怪人・怪物や、プロレスラー、総合系の選手、日本人選手、そんなところでちょうどいい。

レミーやホンマンと戦うのは、実力不相応なのだ。

(TV局の意向には抗いがたいのだろうが・・・。)

 

やる前から結果が分かり切っている虐殺マッチは、甲虫相撲でも面白くない。ほとんどいじめと同じで、ため息が出る、もの悲しい光景でしかない。

 

 

 

師匠の娘、分別や栄達、巻かれるべき長いものに背を向けて、なんにもついてはこないが、自分が人間として好きだと思える相手を選んだ男。

自分を選んだ夫が勝つ姿を、あの奥さんに見せてやりたい。

 

 

かつての栄光を捨て去り、協会から給料をもらう平穏な日々に背を向け、自分の中の「男」が求めるままに、無謀な戦いの海にこぎ出したバカな男。

オレは強い。俺はまだ戦える。戦いたいんだ。

 

借金もないのに、魂が叫ぶままに、だれが考えてもやめたほうがいい戦いに漕ぎ出す。 

 

 

大人の分別ゼロの巨大な子供のようなパパが、豪快に勝つ姿を、あの娘に見せてやりたい。

よしんば勝てなくても、実力伯仲の相手と魂が完全燃焼する熱い戦いを繰り広げ、満足するパパを見せてやりたい。

 

 

 

見た目は不恰好で、K.Oされる姿はこの上なく無様だが、お前の魂は美しいのだ。

 

 ボクシングをしようと思うな。オープンブローを振り回せ。当てるのではなく、なぎ倒すのだ。そして鉄槌を打ち下ろせ。

 

 動きの遅いデブが、相手と同じやりかたで勝とうと思っても無理に決まっている。喧嘩だと思ってメチャメチャに張ってやれ。

 

 

 そして勝て。

 

 

 

 

 

 

 このHP的にはどうでもいい曙話でかなりの行数を使ってしまった。

 

 

 

 エレファスも同じである。

 

 DVDもよく見ると、イメージほどには弱くないことが分かる。

 

 

 ヘラクレス・オキシデンタリスやラミレスには敗れているが、実は大型アンタエウスや大型タランドゥスには勝っているのだ。

 

 大型のアンテやタラちゃんは弱いか。

 

 強い。

 

 めちゃくちゃ強い、といってもいいだろう。

 

 

 それに勝ってしまうエレファスは、実は全然弱くないのだ。

 

 

 

 

 ゾウカブ十番勝負 結果

エレファス VS ミヤマっちロベスピエール(2試合)       2連勝

エレファス VS かぶ八郎 (2試合)                2連勝

エレファス VS ワラストン (2試合)                2連勝

エレファス VS アトラスオオカブト・7号 (2試合)        2連勝

エレファス VS かぶ九郎 (2試合)                2連勝

エレファス VS マンディブラリス (2試合)            2連勝

エレファス VS セアカっちデルピエロ               勝ち

エレファス VS アルキデスダブルチョッパー           勝ち

エレファス VS アトラスオオカブト・8号              勝ち

エレファス VS ヒルスシロカブト(2試合)             2連勝

エレファス VS セレちゃん2号                   勝ち

エレファス VS ホーペイオオクワガタ               勝ち

エレファス VS ギラファっちフォルコメンハイト(2試合)    1勝1敗

 

 

21戦20勝1敗(19KO)

 

 

 

 

 エレファスも曙も、本当は強いのだ。

 

 

 

 

 

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