3年目突入記念大会おまけ

第1回 クルーザー級GP

 

 

 36回記念大会のミドル級GPレポートが終了。

 本来ならここで、ヘビー級GPレポートへいくところだが、箸休めとして第1回クルーザー級GPのダイジェストをお送りする。

 

 クルーザー級GPは初の開催(たぶん・・・)。

 しかしながら、現在UP途中で記念大会優先のため放置されている10回大会の頃は「ヘビー級」と呼称されていたクラスだ。

 例によってモー虫は虫のサイズが小さいので、世間一般のヘビー級ではなく、「モー虫の中では」ヘビー級、という「相対的な階級分け」としてのヘビー級であった。

 

 初期の大会レポートを読むと、ホーペイが怪物的にデカい個体に感じると思うが、ホペイオオクワガタとしては特に大きいわけではない。しかし、当時のモー虫では圧倒的に体格で優位、パワー&防御力といった体力面で絶対的に有利であったことはたしかだ。

 

 

 

 

 ホーペイは現役選手で最古参の選手である。

長い長い戦いの日々を私とともに歩んできた。

その日々の中で、パワーは体長の3乗倍、という「子供おやじ教授の法則」にのっとり、体力面で明らかな優位を保ち続けた。

 

 

しかし、彼のアドバンテージが失われる日がやってきた。

 

初期の小型コーカサスとは互角以上に戦うことができたホーちゃんだが、ギラファっちフォルコメンハイトやエレファスゾウカブト、クルーザー級セレベス、大型コーカサス、そして、アルキデスヤスティやセレベスブラックテラー、スマトラブラックパンジャ、パラワンブルーブラッド、ダイオウカッシーニといった普通に大きい選手たちがやってくると、「体力で圧倒的に優位」という、彼の優位性は失われた。

 

80〜90のヒラタや、110を超えるコーカサスが相手では、「3乗倍の法則」が彼に逆にのしかかることになった。

 

 

最古参選手である「甲虫空母」ホーペイは、長い間「絶対有利な体格をもって、ミドル級のがんばり屋さんたちを絶望的に跳ね返す」憎まれ役であった。

「モー虫人気投票」を見ても分かるとおり、人気がない。

 

初期のひどすぎる体長表記(ゴメン・・)ほどにはデカくはないホーペイだが、やはりミドル級レギュレーションでは反則級にデカい。

 

デカいのだから、勝ってあたりまえ。

私の中でも彼はヒールであった。

 

 

しかしながら、状況がこうなってくると、話は違ってくる。

ミドル級GPには出場できず、かといってヘビー級GPでは圧倒的に不利。

国産カブトムシのような、一発逆転の秘技があれば別だが、正攻法のホーちゃんが同じ戦法の大型選手と対峙し、体格差を覆して勝つのは難しい。

 

 

なぜか、私はホーちゃんがかわいそうになってきたのだった。

鬼のように強かったおまえ。その強さは相対的なものであったのだろうが、私にとって初めての大型甲虫であったおまえは私にとって「強さ」の象徴であった。

 

 

お前は本当に弱くなってしまったのか。

「弱いお前(ホーペイ)」なんてオレの辞書にはない。

にくたらしいほど強い。それがお前のキャラクターだ。

 

 

36回大会を機に、続々と集結してきた新選手たち。

その中には、クルーザー級の体格を持つ選手も多い。

 

 

私は、私のために長年戦い続けてきてくれたホーちゃんのために、クルーザー級GPを開くことにした。

適切な階級で出場すれば、今でもホーちゃんは強いのか。

それともすでに完全なロートルで、通用しないのか。

 

 

ヘビー級GPUPの前に、予定を変更してクルーザー級GPをお届けしたい。

なんでそんな変なこだわりをもってしまうのか。

 

自分でもおかしいな、と思う。なんでブラックテラーやブラックパンジャは無差別級GPに参戦できなかったのか。危険だから?

それだけではなかった、と最近気付いた。

 

自分でも意識してはいなかったのだが、私は「ホーちゃんかわいそう」と無意識のうちに思っていたのだ。

かつて無敵を誇った「類人猿最強の男」マーク・ケアーが、「最強」高田延彦が、「北の最終兵器」イゴール・ボブチャンチンが、周囲のレベル上昇について行けず敗北を重ねるのを見るように、周囲の巨大化によって、クラス分けによって、勝てなくなってきたホーちゃんを見るのは私にとって切ないことだったのだ。

 

オブライトに勝ち、IWGP王者ベイダーに勝ち、横綱で裏最強の北尾に勝ち、IWGP王者ハシミコフに勝ち、ボクシング世界王者バービックに勝った高田。

しかし、PRIDEではヒクソンに負け、ケアーに惨敗、ミルコやベルナルド、ホイスとはとてつもない塩試合を展開し、プロレスの威信を地の底まで落とした高田。

しかし、私は高田が好きだった。がんばれ!と応援し続けた。

それはかつて高田が私に与えてくれた「プロレス最強」という夢と、北尾戦での感動の、消えることのない利子なのだ。

私は高田がもう一度勝って、輝く姿を見たいと思い続けた。

せめて田村には勝って欲しかった。

 

ホーペイはモー虫の高田延彦だ。

私は、ホーペイが今まで頑張ってきたご褒美に、彼が主役になれる舞台を用意したいと思った。

このまま彼の体格では通用するわけもないヘビー級GPをUPするのは忍びない。

 

 

ホーちゃんよ。

オレはお前がこんなに好きだったっけ?

かわいげの無い強さで、事故製造機。どっちかというと「困ったヤツ」と思っていたはずだが・・・・・。

 

 

今回のクルーザー級GPは、ダイジェストでお送りする。

ミドル級GPレポは、回が進むにつれ、私の個人的な情念が濃厚に渦巻く、私小説チックな内容になってしまった。

 

私のテキストスタイルは、かつての月刊ゴングや東京スポーツ、週刊プロレスのような、もしくは梶原一騎のようなのを理想としている。講談師のように、ケレン味たっぷりに、おおげさに、ドラマチックに選手の魅力を伝えたい。

しかしミドル級GPでは、それをこえて自分の思い入れを語る濃厚な私小説風味になってしまった。自分でもちょっと濃すぎたかと反省。

 

 

 

ちょっと反省したので今回はあっさり味ダイジェストで、と思ったが、いきなり予告から濃厚な味付けに。ホーちゃん賛歌、みたいな。

 

 

クルーザー級GPには、

ザンギェールの荒鷲 スチーブンスデスコンドル

殺虫摩天楼     ギラファっちデスサイス

甲虫空母      ホーペイオオクワガタ

燃え上がる旭日旗  ゴトウヒラタ

黒い秘密兵器    タイワンオオクワガタ ブラックオックス

昆虫凶器      マンディブラリス アポカリップス

密林のピラニア   スチーブンス ピラニアン

雷獣        ラコダール イエローバード

巨烈獣       ヘルベルスオオカブト

鋼鉄の獣戦車    アトラス メタルビースト

ネグロス島の黒豹  インターメディア サイレントシャドー

暗黒騎士      ブケットフタマタクワガタ ランスロット

本能の核弾頭    国産カブトムシ 歌麻呂号

 

が出場。

 

かつて、ホーちゃんには好敵手(とも)がいた。

フローレンスの不沈艦・ギラファっち。破壊獣・アトラスA。樹液場の天皇陛下・マンディブラリスU。

ホーちゃんがしのぎを削ったライバルたちがよみがえったかのように、かつてのライバルたちの影、幻影が集結。

そしてこの日のために、最大のライバルであった「ネグロスの長距離カノン砲」インターメディアの幻影、インターメディア・サイレントシャドーまでもが参戦。

 

 

(この大会で初登場となる新選手は、選手紹介27で紹介。)

 選手紹介27(リンク)

 

 

 

さて、かつて「無敵の」と形容詞が付いた甲虫空母は、クルーザー級初代王者に着くことができるか。

それとも新たな力が、時代の移り変わりを甲虫空母に思い知らせるか。

 

次回更新、第1回モー虫クルーザー級GPダイジェスト。

 

 

新クルーザー級王者になるのは誰か!?

 

 

 

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