14000HIT記念企画

さよならケンちゃん

ケンタウルス

らぶらぶ・十番勝負

 

 

 「むしさんすきすき第38話・明日を捜せ」を書き終わった今日、ケンちゃんが危篤に陥った。

 「おまえが死ぬ日がくるのがこわい」と書いたのに・・・・・。

 その日は意外に早くきてしまった。

 たくさんの楽しい思い出を残してくれたケンちゃん。

 バトルインセクトとしては全くイケてなく、ジョー・サンみたいな笑わせてなんぼのイロモノファイターだったが、これほどかわいい虫はなかなかいない。

 

 我が家を去り行くケンちゃんに、この十番勝負をささげる。

 

(注:各試合は10番勝負として行なわれたものではなく、各大会や企画、特別試合からセレクトし、追悼企画として再構成したものです。試合順も実際の時間軸に沿った並びではありません。)

 

 

第1戦 VS 復活の破壊獣 ミンダナオアトラスオオカブト

 

 ケンちゃんの我が家でのデビュー戦がこれだ。

 

 思ったよりずっと闘志があることに驚いた記憶がある。

 この試合は、前半はほぼ互角、しかし、一体どこを狙っているのか分からないケンちゃんの突き上げは空を切るばかり。

 一気に出るアトラス。

 アトラスに押し込まれることによって、偶然頭が下がった形になり、見事に必殺のスターダストプレスが炸裂。アトラスを一蹴。

 「意外にやるな・・・。これは期待できるかも・・・・・。」と思わせたが、後日、これはまぐれだったことが判明。

 

 よほどのことがない限り、この必殺技は決まらない、ということが明らかになっていく・・・・。

 

 

 

    いくぞ〜

やるきまんまん!

 

 

一気に出るアトラス!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 押し込まれたせいで技が勝手にクリティカルヒット。

 その可愛さで神にも愛されたか?

 アトラス轟沈。「破壊獣」の名を継ぐにはちょっと力不足。

 

 

 

 

 

 

 

第2戦 VS 樹液場の大統領 マンディブラリスフタマタクワガタ

 

 「マンディブラリス十番勝負」の中で行われた一戦で、公開済みのものであるが、このとき、ケンちゃんはやる気なし。

 ルデキングのような動きで、ツノを突き上げながらどんどん遠ざかっていき、敗退。

 

  実は相手がどこにいるか分からず、やみくもにその辺を突き上げつつ移動していたのでは・・・?という説も・・・・。

 目の前なんだけどね・・・・・・。

 

 

 

 

    えっちらおっちら去っていく・・・・。

    でもツノを突き上げながら移動。どういうつもりか・・・。

 

 

 

 

 

 

第3戦 VS 羊の皮を脱ぎ捨てた飢狼 オオクワガタマックスハート

 

 動画:マックスハート戦その1

 

 動画:マックスハート戦その2

 

 この対決は、「オオクワガタ十番勝負」ですでに公開済みだが、ここにはそこで使わなかった動画を置こう。

 決着は「オオクワ十番勝負」で見たとおり、動画6本分の長時間戦闘の末、マーブルスクリュー・マックススパークで場外に運ばれてしまい、負け。

 しかし、この試合、ケンちゃんにしてはよくやったと思う。相手をちゃんと見て戦っているような場面もある。

 その2の方では意外なしぶとさ、ねばり腰も見せて頑張っている。

 オオクワとロングマッチに持ち込んだだけでもよしとしよう。

 

 

 

 

第4戦 VS ルンピニーの喧嘩王 ギデオンヒメカブト

 

 ディッチさん御希望の一戦。動画で撮ってなくてごめん。

 最近は動画を撮ってないのだ。20回大会の途中で、撮り逃がし&必要な動画を消す、といったへまを連発、「うがー!!面倒なんじゃあああ!!もう動画はヤメヤメ!!このカメラではムリ!!」と、カッと頭に血が上り、動画で撮ることを放棄。

 平たく言えばあまりに手間がかかるので、心が折れたのだ。

 それ以来、肝心な試合(決勝とか)、これはと思うカードだけ動画撮影にして、他は以前のように静止画にしているのだ。(心弱え〜)

 

 ギデオンはケンちゃんと同時期に、「マンディ十番勝負」のために来日。マンディブラリスを一撃で葬り、だてにケンカカブトの異名を持っていないことを証明する。期待の若手で、この時点ではケンちゃんより高い評価を受けていた。

しかし・・・。

 

「プシュー!!」怒りの咆哮を上げるギデオン。戦う笛吹きケトル・ギデオンの蒸気機関に火が入る。音が大きくてびっくりする。この音といい、姿かたちといい、ギデオンは赤熱したやかんそのものだ。

ケンちゃんも「シュー!」と鳴くこともあるが、音は全然小さい。こちらは戦う象印魔法びん・おすだけ だ。そのいたいけな姿は子供時代のダンボだ。ダンボが戦う、それ以上のミスマッチはないだろう。人間を襲うプーさんみたいなものだ。

 

私にはモー虫カブト王決定戦を行う夢があった。

ケンタウルスが去ってしまう今、この企画は夢となった。

せめてこの戦いをモー虫に残していけ。

 

地獄の箱舟がやってくる。えっちらおっちらやってきて、適当にツノを突き上げるケンちゃん。

ちゃんと狙っているのか。相手を狙っているのか、適当にめくらめっぽうに突き上げているのか聞きたくなるようなアバウトで緩慢なつの攻撃。ズバリ、適当にめくらめっぽうやっている、に1000円。

それをじっと見つめるギデオン。

全然近づいてこないで、素振りに専念しているケンちゃん。

威嚇なのか。それとも相手を見ていないで、適当につのを振り回しているだけなのか。

相手は見えていない、に1000円。

 

ギデオンの中で恐怖が高まっていく。ケンちゃんは体格だけは見事なのだ。特に体高はきわめて高い。

動物は、相手の体の大きさ、目線の高さでその強さを測るという。

 

自分を無視したような形で、素振りに専念する目の前の大きなカブトムシ。

ギデオンの恐怖心がMAXに達し、ギデオン全力逃走。

 

その後、リングに戻そうとしても完全に戦意喪失。ケンちゃんの勝利。

ケンちゃんは弱いのだが、相手の戦意喪失による勝ちをGETすることが多い。

攻めかかってこず、素振りをする姿が相手に恐怖を与えるようだ。特にナーバス系の敵は、それで自滅してしまう。

名づけて新必殺技・「見えないスイング」オズマ・デモン・ストゥレイション!!

「見えない」は相手に見えないんじゃなくて、自分のほうで相手が見えていない、という意味ね。

 

 

 

 

 

ギデオンは第21回大会のローゼンベルグ・オウゴンオニクワガタ戦で心に大きな傷跡を負った。

私はこの試合、マンディを一撃で葬ったギデオンのギデ砲が火を噴き、ローゼンちゃんに勝つだろうとふんでいた。

ところがぎっちょん、自信満々でツノを差し入れてきたギデオンを、ローゼンちゃんはくぎ抜きで釘を抜くようにギデオンを持ち上げてしまい、その上、一旦落とすと見せて持ち上げなおし、アルキデスの超必殺技・甲虫竜巻地獄・デス・ツイスターにつなげ、ギデオンに悲鳴を上げさせる。

まじですか・・・・。それ以来、ギデオンは戦う心を失ってしまった。

ローゼンちゃんが心を折られるのなら分かるが、こんなことになるとは。虫さんは本当に分からないものだ。

 

動画:ローゼンちゃんVSギデオン 爆発・甲虫竜巻地獄・デス・ツイスター

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

               ケンちゃん勝利!!

 

 

オニクワガタの優秀さを世界に認めさせるのよ!!

 

 

 

 

 

 

第5戦 VS まぼろしの金色夜叉・ローゼンベルグ・オウゴンオニクワガタ

 

 次の相手はそのうわさの金色夜叉・ローゼンちゃんだ。

 ナーバス系である。そのナーバス度は、ラコさま、アルキっちと双璧をなす。

 オズマ・デモン・ストゥレイションで勝てる可能性が高い。

 

 しかし、甲虫バトルとは面白難しい。

 以前、虫王の解説で勝敗予想をはずしまくった松○鋭人さんについてちょっと触れたが、いや、今なら分かる。これは難しい。

 私も均さんの「ムシKINGオブザケージ」の勝敗予想でははずしまくり。自分のトーナメントでも、予想をはずすことが多い。

 しかし、意外性がある、ということは逆に面白いことである。順当な結果におもしろさはない。

 驚きは喜びなのだ。はずされることで、逆に、マジ〜!?という喜びが湧き上がってくる。

 現在UP中の第7回大会・K−1インザスープは、番狂わせ続出で、めちゃくちゃな展開になった。

 しかし、私にとってはそれだけに印象深い。

 後の大会レポートのために、記録を紐解く時、第9回以降は、全く印象にない試合がたくさんあって、自分でも愕然とする。

バトルが新鮮だった初期の頃はまだずいぶんといい。「語り部」といわれた記憶力は自信があった。

しかし、あまりの試合数の多さに、バトル観察に慣れてしまったあたりから、記憶があいまいになってきているのだ。

 記録を紐解き、画像をチェックしてはじめて記憶がよみがえってくる。いや、中にはそれでも全く展開が思い出せない試合もある。

 やけにあっさり味のレポートが出てきたら、「あ〜、覚えてねえんだな〜。」と暖かく見守ってほしい。(笑)

 

 この試合、ケンちゃんの見えないスイングは通用せず。

 いきなりローゼンちゃんの恐怖の脚斬り嵐・ダールマン・ハリケーン・アタックを右脚にお見舞いされる。「いてててて!」となって悶絶したところに、とどめのダブル地獄突きをともなうカニばさみ・地獄の甲虫美容院・ヘルズ・カニレーザーを顔面に食らってもんどりうって場外KO負け。

 いやー、ローゼンちゃんの気まぐれには困ったもんだ・・・・。

ひいい!!まずは脚!!

ヘルズ・カニレーザー爆発!!

いや〜ん。ひどいよう!!

 

 

 

第6戦 VS 白亜の鉄騎兵・ティティウスシロカブト

 

 最強のシロカブトを目指す。はずであった。

 ティティウスは小さくても強い!はずであった。

 

 小さな体で、十倍近くあろうかというゾウカブを押し出してしまう底力に期待をかけていた。

 

 しかし、我が家のティティウスはまだ成熟が足りないのか、それとも小さすぎるのかいまだ未勝利。

 しかし、少しずつ闘志は出てきた。

 行け!!地獄の四連ドリル・デスカルテット・ドリルストームで、とろくさい箱舟の横っ腹に風穴を開けてやれ!

 

 「見えないスイング」をものともせず、正面から押し込みに行くティティウス。いいぞ!!お前の勇気を見せてみろ!!

 しかし、ケンタウルスの巨体はなかなか動かない。義足のツメは、生脚よりかかりが強く、防御力的にはプラス。

 オズマ・デモン・ストレイションを繰り出すケンタウルスだが、またちゃんと狙わず適当に繰り出しているため、当然のように空を切り続ける。

 素振りをしながら前進しはじめるケンタウルス。地獄の箱舟の出航だ。

 その圧力に抵抗しようとするティティウスだが、前後動しながらもだんだん身体が浮き上がってくる。

 

 ケンちゃん、さらに前進。ティティウスは乗り上げ、のぼっていくような形になり、それをきっかけに撤退。

 対カブトで強さ(?)を見せるケンちゃん。これで対カブト戦三連勝。

 

 

 

 

 

 

 

       ケンちゃん、対カブト三連勝!!

 

 

 

 

 

 

 

第7戦 VS 狂気のダルマ製造機・ダールマンツヤクワガタ

 

 次の相手は、狂気の狂犬・ダールマンセレベス亜種!!

 クレイジー・ファイターである。小型インターメディアといえるその姿にたがわず、情け容赦ない執拗かつ強烈な攻撃は「もう勘弁」度100!!小さな黒い悪魔。それが彼だ。

 

 ゴングが鳴る。

 波に揺れる箱舟が、沖に向かって漕ぎ出す。のどかな風景だ。・・・・・・・・

 

 おや!?その静寂と平和を打ち破るように黒い海賊船が出現!!

 ああ〜!!海賊船が箱舟を襲撃!!

 ひどい!!アレー!!御無体な!!たれかある!!狼藉ものぞ!!あひー!!

 蹂躙され、略奪され、沈められる箱舟。

 

動画:VS ダールマンツヤクワガタ 第1戦

 

 相変わらず残虐性全開の狂犬・ダールマン。ケンちゃんかわいそう!!

 

 おのれダールマン、ツヤやフタマタならケンちゃんは勝てる可能性がある、と思ったが・・・・。

 ヒラタやオオクワは無理っぽいが、高い姿勢で挟みかかってくるツヤ・フタマタならば、自ら勝手にケンちゃんのスターダスト・プレスのスウィートスポットに入ってくれる可能性がある。

 再戦でダールマンを破ったマックスハートのように、ケンちゃんもなんとかならないか・・・・。

 そう思って、もう一回。リベンジするんじゃ!!がんばれ、ケンちゃん!!

 「ケ〜〜〜〜ン!!」(リンの声で)

 

動画:VS ダールマンツヤクワガタ 第2戦 

 

 最初から逃げ腰で、コテンパンにやられるケンタウルス。ちょっとこのカードは無理だった・・・・。

 再度与えられたチャンスは、本人には大迷惑だったようだ・・・・。正直スマンかった・・・・。

 

 えげつなさ満点の第一内歯からくり出される、地獄の改札口までお見舞いされてつの先に小さな穴が・・・・・・。

 ちょっとはさまれただけなのに・・・。こんなに簡単に穴が開くのか?ここで、ケンちゃんのツノが意外に強度がないことに気付く。

 ドルクス類のアゴが普通のマンションとすれば、ケンちゃんの角は姉歯物件といえる。見掛けは立派なツノだが、装甲が薄く、言ってみればプラスティックの日本刀のおもちゃに付いている、プラ製の鞘のような構造である。

 見た目はすごく強そうなサイのつのは、カツオブシ程度の硬さしかないというが、ケンちゃんの角もそんな感じだ。

 これでは危険すぎて、はさむ力が強いクワガタと対戦するときは要注意だ。

 

 ケンちゃんはいざ敵とコンタクトして戦う、となると、勇気はあるがテクニック皆無なので、ツヤやヒラタのような戦い上手な相手には一方的にやられてしまうようだ。

 

 

第8戦 VS 魔界の騎士団長・ブケットフタマタクワガタ

 

 ブケット戦も厳しかった。でかく、丸い体はつかみにくくなかなか粘ったが、最後は甲虫屠殺刑・ジ・エンド・オブ・フォーチューンの餌食に・・・・。

入ってくるところに獣神爆弾・スターダストプレスをカウンターで決めれば・・・。あまりにも命中率が低い獣神爆弾も、フタマタになら決められるかも、と思ったが、団長はそんな甘い相手ではなかった・・・・。

 

 

くらえ!!スターダスト・プレス〜!!(あっさり空振り)

 

 

 

粘るが、ついに甲虫屠殺刑・ジ・エンド・オブ・フォーチューンの餌食に

 

 

第9戦 VS 不沈艦二世 ギラファっちフォルコメンハイト

 

 ミステリアングラディエーターXとしてモー虫に来日、成熟を待ってその真の姿を現したギラファっちフォルコメンハイト。

 期待度は満点。

 第23大会の話題の中心として大暴れする予定だった。

 先代ギラファっちは素晴らしいファイターだった。4大必殺技を操り、幾度となくトーナメントの上位に進出したスター虫であった。

 フォルコメンハイトはその先代よりデカい。

 さあ、行け!!おまえの若い力で、新たな歴史を築くのだ!!

 

 ピギャオオオオオオン!!(本当は鳴かないけど、雰囲気で入れてみました・・。)

フォルコメンハイトがリングに登場!!その長くて禍々しい大アゴを振り立てる。

 

 待て!!そうはさせん。

 必殺技の数なら負けないぞ。

 アバウトなめくら撃ちでまぐれ当たりを待つ、奇跡待ちの牙・スターダストプレス。

 存在するのだが見たことがない、技界のランボルギーニ・イオタ、獣神掌底風車・ケンタウルス・ギャロップ。

 他の昆虫ではまずありえないだろう、自らの脚で自らを緊縛・悶絶させる自爆技・ひとり亀甲縛り。

 だんだんと姿勢が高くなっていく連続突き上げの末、後方に自ら転がりながら落ちていく大技・リバース・サンセットフィリップ。

 そして超必殺・戦わずして相手を撤退させる「見えないスイング」、オズマ・デモン・ストゥレイション。

 

 おお!!5つある!5大必殺技だ!!

 しかし、5つのうち、使えるのはかろうじてひとつだけか。見えないスイング、それくらいか。

 水増しはよせ。

 

 フォルコメンハイト、その言葉の意味は「完璧」。

 車田正美の「リングにかけろ!」をお読みの方は先刻御承知だと思うが、ドイツ語で「完璧」を意味する。

 

 ギラファっちVSケンちゃん、「クワガタ男塾」開設時に、TOP画像で一部のみなさまに不思議な感覚を与えた夢の対決の幕が開く。

 

 ギラファっちフォルコメンハイトのファイティング・コンピューターが動きはじめる。

 アゴを上下させながら、相手の戦闘力を測るのだ。

 

 ピキピキピキピキピキ・・・・・・・・

 ピコオーン!!

 

 前方で素振りを繰り返す大型カブトを前にして、

 ギラファっちフォルコメンハイトのファイティング・コンピューターが、答えをはじき出す。

 

 答え:「スゴクツヨイデス。・・・勝テマセン。」シャキイイイイイイン!!

 

 撤退を開始するギラファっちフォルコメンハイト。

 間違ってます!!その計算、とんでもなく間違ってますよ!!ちょっと!!

 

 わき目もふらず、逃げていくギラファっち。

 頼む!!どんなプログラムを使っているんじゃ!!思いっきり間違ってるってば!!

 剣崎コンツェルンのキャサリン以下。

 

 

 

前進してくるケンタウルス。

 

ファイティング・コンピューターがフォルコメンハイトに間違った答えをはじき出す。

 

 戦意を喪失したギラファっちフォルコメンハイトはもはや戦おうとせず。ケンちゃん勝利。

 

 どうしたらそんな答えになるのか。ケンちゃん弱いってば!!

 私の期待をフォルコメンハイトに裏切って、ギラファっちフォルコメンハイト、惨敗。

 ギラファは意外にデリケートだ。訳の分からないものに弱い。RCコーカサスの変な踊りに戦意を喪失したように、今回もケンちゃんのオズマ・デモン・ストレイションに恐怖を覚え、撤退してしまう。ひいいいい・・・・。つ、つまんね・・・・・・。こんなのありですか・・・・。

 

 

 

 

第10戦 VS 帰ってきた甲虫番長・セアカフタマタクワガタ

 

 次の相手は甲虫番長・セアカフタマタだ!!こいつに勝ったらホンモノだ。(何が・・?)

 二代目セアカっちは、恐ろしくスタミナがない。

 肉体ではない。心のスタミナがないのだ。ガツンと一発やってみて、それでダメだとアッサリ撤退してしまう。しかも全力疾走で。

 「甲虫番長」とは初代から引き継いだ仇名だが、二代目はそんな感じではないので、違う仇名にしたほうがよかった。

 ミンダナオアトラスもそうだ。「破壊獣」というには弱すぎる。

 同じ種類でも個体差というものは凄く大きいことを感じる。

 

 なんとか最初の一発を凌いで、カウンターでスターダストプレス。それで勝てないか。

 

 いつも私が試合前に思い描く「最上の作戦」は、今までの大会レポートを読んでも分かるように、そうなった試しはない。

 

 甲虫番長登場。

 身体だけは大きいが、運動神経ゼロの短足おデブちゃん・ケンちゃんから、カツアゲ開始。

 

 

オイ、デブ、金出しな。

も、持ってません!!

 

奇跡待ちの牙・スターダストプレスがついに炸裂!!

 

 必殺のスクランブルバイスを繰り出すセアカだが、つかみにくいケンちゃんを持て余す。

 ひたすらツノの突き上げをやみくもに繰り出すケンちゃんのななめ正面に入り、頭部にスクランブルバイスをお見舞いしようとしたその時。

 

 ついに決まりました。幻の獣神爆弾・奇跡待ちの牙・スターダスト・プレス!!

 その威力に驚いた甲虫番長はあわてふためき、リングから激しく転落。

 

 おお!!ケンちゃんがきれいに勝った!!

 セアカっち、番長失格。ケンちゃんがこれから番長、ということで・・・・・。

 (実際、こんなこともあるよね。高校時代、身近にもこれに似たケースがあったが、見た目じゃ分かんないものよ・・・。野生動物でもカバって強いらしいし・・・。)

 

 

 

おまけ・第11戦 VS ミドルの帝王・パラワンオオヒラタクワガタ

 

 おや?10試合やったのに、もう一戦残っているぞ・・・・・。

 さすがオレ。数を数え間違ったようだ。余分に用意してしまったようだ。

 私は数字や日にちに異常に弱い。特に誕生日とか、記念日とかはダメだ。

 サラダ記念日なんかもっての外。去年は結婚記念日に手ブラで帰って立場を失った。

 昔けっこう長く付き合っていた彼女の誕生日も実は分かっていなかった。何月かは分かるのだが、日にちがダメだ。

 付き合いだした頃に聞いたはずだが、1回や2回では覚えられん。

 いまさら「何日だっけ・・・?」なんて失礼なことを聞けるわけもなく、その月が近付くとプレゼントを用意して渡していた。

「ずいぶん早いケド?」と笑っていた君、頭が足りないワシを許してくれ!!君を傷つけるのが怖かったんじゃ!!

 

 

 最後の相手は漆黒の暴風雨・パラワンだ。

 第7回大会では伏兵のオオクワガタに敗れ、先日UPの対コーカサス三番勝負で惨敗、みなさんの中の印象ではだいぶ株を落としたのではないだろうか。

 しかし、アレは忘れて欲しい。彼は第7回以降も、モー虫の強豪選手として活躍する。

 相手がコーカサスでは、ミドル級のパラワンでは勝ち目はないのが当たり前なのだから・・・・。ミドル級に限定すれば、まだまだ最強の1匹であることは間違いない。

 

 さて、クルーザー級のケンちゃんはどうか。

 

 

 見ての通りであった・・・・。

 ヒラタ、オオクワは無理無理・・・・・。

 低い体勢で攻めてくるので、腰高&めくら撃ちのケンちゃんの技は一切通用しないと見ていい。

 

エンヤ〜トット、エンヤ〜トット。

 

きいいいいい!!御無体な〜!!相変わらず非情なパラワン。

 

 さらにパラワンともなれば、恐怖のバズソー・チョークでギリギリとやられ、デスシックル・スラッシュでKO、のベルトコンベアーに乗せられておしまいだ。

 

 相手がヘビー級でなければ、十分にパラワンは強い。

 ケンちゃんを問題にせず。

 

 

 

ケンタウルス・らぶらぶ十番勝負(11番でしたが・・・・。)結果

 

@VS ミンダナオアトラス  勝ち

AVS マンディブラリス    負け

BVS オオクワガタマックスハート 負け

CVS ギデオンヒメカブト  勝ち

DVS ローゼンベルグオウゴンオニ 負け

EVS ティティウスシロカブト 勝ち

FVS ブケットフタマタ    負け

GVS ダールマンツヤクワガタ 負け

HVS ギラファっちフォルコメンハイト 勝ち

IVS セアカフタマタクワガタ 勝ち

JVS パラワンオオヒラタ   負け

 

   11戦5勝6敗。(おしくも負け越し。)いや、大善戦と言っていいのでは・・・・・。

 結論:基本的には弱いが、カブト系、ナーバス系にはそれなりに強い。

 ヒラタ、一部のツヤといった残虐系・テクニシャン系には弱い。

 

 

 昨晩、ケンちゃん逝去。いままでありがとう。

 お前ほど心が和む虫はいない。

 天国への階段をえっちらおっちら登っていくお前の姿、三途の川をエンヤトットエンヤトットと渡っていくお前の姿が目に浮かぶ。

 さようなら。大好きだったぞ。

 

 

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